JSPS(1978-2002)

概要

21世紀における重要な課題である人口増加とそれに伴う地球環境、食料確保、エネルギーなどの地球規模の諸問題に対応するためには、国際協調によるグローバルバイオテクノロジーの共同研究を推進することが非常に重要である。また、東南アジアは豊富な生物資源を有しており、これら生物資源の保存と持続的利用はアジア諸国において重要な課題である。我が国においてもアジアの生物資源に負うところが大きく、アジアの生物資源の開発・利用は大きな課題である。特に、1992年の生物多様性条約の発効により、生物資源はがそれぞれの資源国に主権があるとしており、資源の利用には、東南アジアと生物資源の持続的利用に関する共同研究を推進することが必須となっている。

日本学術振興会(Japan Society for the Promotion of Science: JSPS)は、1978年(昭和53年)から拠点大学方式による東南アジア諸国との二国間学術交流を開始した。研究国内大学の生物資源利用を中心とするバイオ関連研究者は東南アジアの生物資源利用の重要性であると考え、当センターを中心に「Agro-industryにおける微生物学」に関するタイ国との学術交流を開始し、その後「バイオテクノロジー」と交流分野を拡大するとともに、交流国も拡大し、研究交流を展開した。

1995年(平成7年)には、上記の交流を統合改組した形で、タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアが参加する新方式の大型共同研究「バイオテクノロジー分野における大型共同研究」へと展開した。本プログラムでは、東南アジアで共通するバイオテクノロジオー関連課題について、我が国と東南アジアの研究者が共同して研究の展開を図ることを目的としている。プログラムでは、10年の研究期間(1995~2004年度)を三つにわけ、現在は第3期の研究活動を行っている。

日本学術振興会による東南アジア諸国との拠点大学方式学術交流の歩み
1978年 拠点大学方式によるタイとの2国間交流学術交流事業開始分野:
Agro industryにおける微生物工学
1984年 拠点大学方式によるシンガポールとの2国間交流学術交流事業開始分野:
バイオテクノロジー
1985年 拠点大学方式によるタイとの2国間交流学術交流事業を改組分野:
バイオテクノロジー
拠点大学方式によるフィリピンとの2国間交流学術交流事業開始分野:
バイオテクノロジー
(以後、3カ国との交流を統合したセミナーを毎年開催)
1986年 アジア諸国との一般学術交流事業としてインドネシアとの交流
(バイオテクノロジー分野)開始
1995年 拠点大学方式によるタイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアとの多国間「大型共同研究」事業開始(期間10年)分野:
バイオテクノロジー分野における多国間共同研究
1999年 タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアとの多国間「大型共同研究」事業第2期開始
2002年 タイ、フィリピン、インドネシア、マレーシアとの多国間「大型共同研究」事業第3期開始

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